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日用品のデザインでは少し違和感のあるものが好みです。

「少し」というところが大事で、「かなりの」とか「激しい」違和感だとなぜか全身黒ずくめのデザイナーさんの姿が脳裏に浮かんできてしまうためです。

例えばこのグラスは雑誌で見かけたもので、デンマークのホルムガード(HOLMEGAARD)社のPrincessというグラスですが、これなどは「少し」と「かなりの」の境界線上にあるかもしれません。
HOLMEGAARD Princess glass

近年はワイングラスで日本酒を飲むことが市民権を得ており、私も好きなのですが、少しアルコール度数が高い日本酒には大きすぎるものが多いと感じていたので、小ぶりなサイズ感(5勺=半合くらい)というのも気に入りました。

それほど高額なものではなかったのでヤフオクで買ってみました。比較のため、左が日本酒用と銘打たれた「うすはり」のグラスで、全体の高さはほぼ同じですが、全くデザインの考え方が違うことがわかります。HOLMEGAARD Princess glass wine

(Princessグラスの感想メモ)

①オブジェとして見たときは割り切ったプロポーションの良さを感じる。底面のサイズがこれ以上小さくても安定感に欠け、大きくても野暮ったくなった。工業製品らしい直線的なシルエットと、ひとつひとつ形の違う気泡を無垢(ムク)の部分に封じ込めた、手工業的なギミックの同居。厚底(トロンプルイユ:Trompe-l'œil、騙し絵の意)のボウルは、液体を入れた時に光がきれいに回る。

②形状のもっとも大きな特徴は、本来のステムとプレートの部分が一体形状の円錐となっていること。円錐の重心は高さの1/4のところにあるので、ボトムヘビー(重心が下にある)となり安定性/安定感の面では理にかなっている。転倒モーメント(=重心の高さ×質量×加速度)を考慮すると、飲み物をボウルに注いでもガラスの比重(約2.5)がそれよりも重く、重心が低く保たれるので安定性は損なわれない。
リムはうすはりグラスほど薄くはなく、日常使いに適している。全体的にやや青みがかっており、何らかの金属が入っているガラスであることを伺わせる。
グラス リム ワイン

③一方で飲用グラスとしての使い勝手を考えたとき、かなり持ちにくそうに感じる。ステム兼プレートの部分の傾斜が重力方向に対して逆なので、指から滑り落ちてしまうのではないか?

ボウルとかステムとかの用語は一般的なグラス(とN常務と煙突)を撮ったこの写真でご確認ください。ワイングラス 部位 名称 

そもそも自分はなぜPrincessグラスを「持ちにくそうだな」と感じたのか。今日はニッチ感丸出しの③をテーマにしてみます。

下戸で機会が多くないのもありますが、毎回ワイングラスを目の前にして「どこを持とうかな」と0.36秒くらいの逡巡があった、グラスを持っていても本当にその持ち方でいいのか絶対の自信がなかった、、そんな半生を送ってきたような気がします。

正しいワイングラスの持ち方をこの機会に学ぼう。今後の半生で10000回グラスを持つとすれば、1時間という貴重な時間を浮かすことができるのだから。。。 これは、やるっきゃない!(1986年)

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「ワイングラスはどこを持つのが正式なのか?」ということについて、まずはいつものようにGoogle先生に相談してみましょう。

私は「A:ステムの部分を持つのが正式である」という教育ないし同調圧力を受けてきた(だから「持ちにくいのでは?」という感想を持った)のですが、ネットでは「いやいや、それは日本独自のマナーである。映画を観てみなさい、誰もステムの部分で持ってない。B:ボウルを持つのが正式である。ステムを持つのは手の熱がワインに伝わるのを防ぎたい繊細な人だけ」という意見がどちらかと言えば優勢のようです。

「映画を観ろ」と言われたので、「紳士になりたければコレを観て学べ!」などというサイトがたくさんヒットする「キングスマン」2作を30倍速で観てみました。

アクションシーン以外は常に飲んでるんじゃないかというくらいやたらとグラスが出て来るのですぐに数えるのは止めましたが、結論としてはステムを持つシーン、ボウルを持つシーン、どちらも同じくらいあったような気がします。

どっちもあるのかよ。。。キングスマン 酒 シーン
ここで止めるのも悔しかったので、次なる調査対象として、晩餐会等に多数出席することでプロトコール・マナーが自然に身に着いているであろう国家元首の皆様の動向をチェックすることにしました。
とりあえず現在のG7というところから。

さて、元首の皆様はグラスのどこを持っていたと思われますか?
下記、複数の画像をチェックして多かった方を載せています。(以下議長国順)

フランス(エマニュエル・マクロン大統領):ステムマクロン大統領 ワイン

アメリカ(ジョー・バイデン大統領):ボウル

イギリス(ボリス・ジョンソン首相):ボウル
ジョンソン首相 ワイン

ドイツ(アンゲラ・メルケル首相):ステム
アンゲラ・メルケル首相

日本(菅義偉首相):ステム
菅義偉首相

イタリア(マリオ・ドラギ首相 ):ステム
マリオ・ドラギ首相

カナダ(ジャスティン・トルドー首相):ボウル
ジャスティン・トルドー首相

 

結果は4:3でステム!
ただしコロナで任期中の飲食写真が極めて少なく、かつ下戸のため画像を探すのにも苦労した菅首相を除くとイーブンという結果。。。
アメリカの大統領に関しては過去のオバマさんもトランプさんもガッツリとボウルをわしづかみ、という感じだったので、アメリカ旅行をする際はそちらの方が自然かもしれません。

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皆さん大体いつも持ち方は一定だったのですが、トルドー首相に限っては両方、つまりステムを持っている写真も結構見つかります。
ジャスティン・トルドー首相


写真の雰囲気からそれぞれのシチュエーションを推察するに、
・くだけて親密な雰囲気のとき:ボウル
・フォーマルで上品な雰囲気のとき:ステム

と使い分けておられるようです。
なるほどひらめいた。

どちらもマナー的にアリなら、持ち方を使い分けることで、今の自分の感情を表現することができるのではないでしょうか?
ステムでなくボウルの部分を持つだけで「あなたとは親密な関係です」と表現できるのです。この心理テクニック、使わない手はありませんね。


次回G7サミットの晩餐会に出席する際にはぜひ使うことにします。


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N常務にそれぞれの持ち方を実演してもらいました。

ボウル
N常務

ステム
N常務

金曜日の夕方の忙しいときに悪いことをしました。

ボウルの部分を持っていいのなら、とても持ちやすいグラスです。角打ちなどにいいかもしれません。
ワイングラス


(おまけ)
はるか昔は、グラスはボウルでもなくステムでもなく、プレートのところを持つのが一般的だったようです。
フェルメールの作品から(部分)。
フェルメール





GN



ラッパ飲みをはじめるキング(エリック・カントナ)。

Liam Gallagher - Once