蔵からのご挨拶

Greetings from Kura

昔からのお客様の声。腰の据わった味である、繊細な味である、安心して飲める味である、、、等々。

硬水で醸す酒。それは非常にくっきりと、酒の個々の性格を反映し現します。高度に研ぎ澄まされ、お客様を唸らせるお酒も造りたい。それとは逆に、日常的に気軽に楽しめるのどかなお酒もあっていい。

吉川醸造は、飲む方の顔を思い浮かべながら、お客様への手紙を書くつもりで酒を醸しています。

醸し人

Kamoshibito (Brewer)

当蔵の七代目杜氏。平成24年に就任した水野杜氏は、越後杜氏の流れを汲みながら、独学で酒造技術を修得しました。

先代杜氏が力強い濃醇辛口酒の製造巧者であったのに対し、吟醸系や純米系の繊細で芳醇な酒造りを得意とします。

旧来のやり方に飽き足らず、よりよい、時代に合った酒造りを目指す探究者としての側面も持ちますが、先進的な吟醸造りの技法を取り入れ、近年の鑑評会での受賞がそれを物語ります。新旧の技術を織り交ぜ醸す酒は芯があり、人柄をも醸し出す酒です。

醸造探究

Knowing the Brewing Process

先代杜氏時代は、農学博士杉山晋朔の醸造理念に基づき、清酒酵母「酒母」を鍛える事で濃醇な味わいの高濃度アルコール酒の製造、麹蓋を用いた高品質な麹造り等、人の手による酒造りの極みを模索して来ました。

現代の酒造りは、清酒酵母の多様化に伴い、華やかな香りを放つ吟醸酒や甘味や酸味を楽しむ低アルコール酒等、酒質に合わせ様々な製造技法を用います。同時に、古き時代の伝統製法の復活等、チャレンジの求められる時代でもあります。

吉川醸造は、伝統製法(生酛系酒母)山廃仕込の復活、先進的な吟醸酒造りのノウハウを取り込み、製造する日本酒全ての品質向上に取り組んでいます。これからも原料にこだわり、お客様に安心してお飲みいただける"Only One"の日本酒を醸して行きます。

酒造りに向かい合う

The Sake Brewing Experience

若き蔵人たちも蔵に集い、日々研鑽を重ねています。歴史の一員であることの誇りと、日本酒の未来を夢見て。

酒造期の蔵人の生活は時に過酷なものです。早朝の米蒸しに始まって、深夜でも発酵の進み具合が気になりつい蔵に来てしまう。酒造の機械化が進んでも、生き物を相手にすることには変わりありません。

だからこそ、皆様に美味しいと言っていただけるお酒の出来たときのよろこびは他に代えがたいものとなります。