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ウは梅推しのウ

昼休みに日向(ひなた)梅園に行ってきました。
そろそろ梅の花のシーズンも終わりかなと思っていたところちょうど雨が降っていましたので、雨中の梅園を一人歩くのもまたアンニュイな昼下がり・乙であろうと思い立ったのです。

伊勢原市は「レインツーリズム」の聖地を標榜しています(たぶん)。
レインツーリズムとは、雨の多い大山(別名雨降山)だからこそ、雨の日も観光や外出を楽しみましょうというコンセプトで、レインウェアのファッションショーなどが開催されたこともあります。

日本三薬師のひとつである日向薬師本堂(国内最大級の茅葺屋根が圧巻です)の裏の坂道をナゼーナゼー花は咲くのだろうと考えながら上るとそこが梅園です。

他にお客さんもおらず、山麓のかすみがたゆたう三月の梅園。
思わず「うめ うめ 弥生の空は 見わたす限り かすみか雲か」とゴロの悪すぎる歌が頭に浮かびました。

「さくらさくら」で歌っているのはもちろん、見渡す限り桜の花で埋め尽くされてまるでかすみか雲のようであるいうことの比喩ですが、梅の場合は花芽が1節につき1個なので、スカスカな感じでとてもかすみのようには見えません。その分繊細さと品の良さでは桜を上回ると思うのですがいかがでしょうか。いかがでしょうかと言われてもですね。

余談ですが、日本語の歌謡では一つのモーラ( 音韻論上の単位)に対して一つの音符が付与されるのが原則なので、2モーラの「うめ」では4拍子の歌に対して座りが悪いのです。
「さくらさくら」は4拍子の曲なのでやはり3モーラの「さくら」が余韻も含めてしっくり来ます。

ただし有名な宮城道雄の「さくら変奏曲」では、一部ワルツ(3拍子)になる箇所があります。
(2:55あたりから。この部分なら「うめ~うめ~」と合わせられないだろうか。。。)

余談の中の余談に突入してしまい恐縮ですが、昔下手の横好きでクラシックギターを弾いていたので横尾幸弘編曲のこちらの方が私には馴染み深いです。抄録なのでワルツの部分は入っていないですが、海外のギタリストもこぞって弾いている定番曲です。誰が弾いても日本の情景が浮かぶのはいわゆる「ヨナ抜き」で構成されているからでしょう。

梅について書いているのに桜の曲にリンクするという暴挙に出てしまいましたが、桜の曲が今咲き誇る〜感じでいくらでも思いつくのに対して、梅を歌った曲は現代ではかなり少ないように思います。

奈良時代には花を観賞すると言えば梅のことだったというのはよく知られた話です。『万葉集』に詠まれた桜の数43首に対して、梅を詠んだ歌は110首。
これが平安時代に一気に梅と桜の人気が逆転したのだそうです。『古今和歌集』には、梅を詠んだ歌は18首に対し、桜を詠んだ歌は70首となっています。

令和の時代はどうなるでしょう。やはり桜の勢いは止められないでしょうか。流行りのソロキャンプならぬソロ花見には梅の花園の風情は向いていると思うのですが。
「晴れた日にみんなで桜の花を見て酒盛り」の逆で「雨の日にソロ花見(しかも梅)(しかもシラフ)」だと、流行りどころかとんだ逆張り野郎と言われる恐れはありますね。嫌だなあ私じゃないですか。


拾った花びらをお酒に浮かべてみました。梅は花びらが小さく、先が丸いので見た目にも清楚で可憐な感じです。

ここで豆知識。梅・桜・桃の花の見分け方をお教えいたしますので、この春!ライバルに差をつけちゃいましょう!
実は結構簡単で、それぞれの花びらの先が、梅:丸い、桜:割れている、桃:尖っている のです。

梅の花にはその白さの中にほのかな透明感があると言いましょうか、また桜とは違った趣があります。
花言葉は:上品、高潔、忠実、忍耐。吉川醸造のお酒には桜より梅の方が似合うかも。
と言いつつ桜の季節には桜最高とか言っているんですよきっと。

梅でも桜でもいいから、また満開の花の下でお会いしたいですね。

GN


ビバルディ「春」の換骨奪胎。

Spring 1 - Recomposed by Max Richter: Vivaldi, The Four Seasons